子どもにとって不可欠

母親に言われますから教えるという宿題

母さんそうは言わなかったわ。
ほんとに

なんだか、空気そのものが、耐えられない感じなんだなあ、高校というところのそれ、わかってくれる?父さん

おまえ自身の漂わせている感じというのは、まさに、自分の思春期を思い出させてくれるなにか大切なことを、なんにもやんな
父さんにも、思春期、あったの?
あったんだ恥ずかしながら
スエー、そうだなあ。あったんだよなぁなにもかもがうっとうしくて、ねえ
ヲーン。なんだか、オレ、腹がへってきた母親がそこに来ていて、夜食、ラーメン作る?と声を出す。ありがとうと本人。
とにもかくにもこわばりがほどけなくては。

先生にそれを見

ラーメンを食べたあと、本人がさあ、明日の準備をしなくちゃとあっさり腰を上げて、机に向かったのでした。
誰もが見えていないのだから「微分·積分って、なるほど、こういうときに使うんだ。
考え出した人、すごいなぁって、思った。
私が科学雑誌を借りて読んだのだからね。高校時代の勉強、なこと言ったって、手遅れだよねえ」と彼は言ったのです。
もっとやっとくんだった。
今からそん「手遅れなものか。そう思う今が出発点だよ。いつだって、気づいたときがスタート地点。
ないままで一生終わっちやうってこともあるんだから」と私は強調したのです気づかなるほど、そうですね
大学は文学部の社会学科を出て、地方新聞の記者をしている青年が、ひょんなことから印刷の部局の同輩と飲み仲間になったのだそうである。

 

子供にとってはそのようなことはわかりません。

酒を飲んでくつろぐと機械や電子工学の話が出てくる人で、いろいろ聞いていて、つくづくと高校時代の理系の勉強をもっとしっかりやっていたらよかったのにと悔やまれるのだという。ときどき科学雑誌などを貸してもらうのだそうである
でもね、僕なんか、「あー、喜びを、自分が悪いとだけは思えないんだ。数学や理科の先生の、授業の導入がまずいんだよ結局、入口を入りそこねて、食わず嫌いのままで終わっちゃつたその点ではね。
六十歳にして、文学の道に入りそこねた人。スポーツの楽しさに入りそこねた人。
カラオケではじめて味わった人。いろいろいるようだよ」
音楽のと、私は、知りあったあれこれの人のこと、そして自分のことを思いながらそう言ったのです。
中学の同窓会で、ある婦人が、すっとんきょうな調子でこうも言っていましたね私、早くに結婚したものねえ。
二十一歳で。
孫が、生活のことばかりに追われての人生だったわ。
中学生になったわけよ、それがねえ、娘もまた早く結婚したから、もう
ひまごスエー、うらやましいな。
男の同窓生が声をあげる。

学校も家庭もよくわきまえなくてはいけない。
それだと、きっと曾孫に囲まれるおばあさんになるね
と、今時の六十歳過ぎというのは、特に婦人がまだまだおばあさんのイメージではありません。
その婦人がこう続けたのです。

孫の教科書を見せてもらうのよ。それがとっても楽しいのよ。ああそうか、なるほどこういうことかってことが、数学、英語、国語、社会、音楽、図工、保健体育、技術家庭そして理科の教科書に、あれもこれもいっぱい。
恥ずかしいことに、子どもの親だったときは、学校の教科書なんか、なんだかうっとうしくて見る気もなしに、ただやたら勉学しなさいって、ハンで押したように言っていたわよ。それで子どもらも母親そっくりに勉強嫌い。
だのに、まあ、退屈しのぎの遊び感覚で、孫の教科書を見てたら、私って、ほんとに自分が賢くなっていくのがわかる。

 

中学校の女の子の場合

「みんなどこか足りるところがあって、どこか足りないところがあるものだよ」
なにもかもがちゃんとできていないと駄目とは思わないことだよと。
と。
「すべてのことが見えているって人はどこにもいなくてね、人の心も矛盾だらけだし、社会のいろんなことが矛盾だらけ。だのにさ。コツコツと自分のできることを当たり前にやっている人たちで、社会は支えられているのだよ」と。
内向のもつれをほどくなにが大変といって、思春期の不安定な時期に他人が信用できなくなって、ひとりこもってしまっている子の心を開かせることほど難しいことは、ちょっとほかにない。
こちらが力んで頑張ればダメですね。
逆にこちらがしっかり安心して確信していてやること。平常心を失わないことです。

子育てではなく

教育されている。この歳になって、なのよ。もっと早くに気づいておればよかったって、思うわよ。
この間、週刊誌で、偉い人が書いてンのよ。中学の学習内容を全部マスターしてたら、の知識なんか、まず生きていくのに必要ないのだってそれ以上私は、そのとき、自分のことを思いながらこう言ったものです。

中学時代に、そのすべてをマスターしなくても、あなたのように六十歳過ぎてから、が湧いて、よし全部マスターしてやろうと意気込む。それもハンパな人生じゃなくて、勉強に関心ごく健康なすぐれもんってことでしょ「あのねえそう気をつかって言ってくれても、私、この歳だとちっとも恐縮したり、気後れしたりしないのよ。私、この歳になって、自分がすぐれものだと、ほんとうに思ってる。私らの世代でも、義務教育の中学だけで学校おしまいというのは、肩身が狭いようなものでしょ。でも、私の頃それを思わない。私なりの生き方だったんだって、この頃思うもの、ねえ」
先年、アメリカで昔、天才少年といわれた数学者だったかが、実に残虐な破壊と連続殺人を起こした、という事件がありました。幼い頃から自分ひとりの世界で勉強ひと筋で評価されすぎて、間拒否の非社会的性格から抜け出られず、という成り行きだったのですね人私はいつも気持ちの落ち込んだ子どもの誰もにこんなことを言います


教育されている。 いじめられてもにくんではいない 子どもにとって不可欠

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